ひろしまの遺跡 第77号

〜今年度から県内各地の資料館を紹介します〜
 浜田自動車道の大朝インターチェンジから国道261号沿いに行くと,大朝町文化センターがあります。そのなかにある大朝町郷土資料館は「よみがえる原始・古代大朝」・「陰陽交通の要地大朝」・「中世大朝と吉川氏の足跡」・「近世の大朝」・「自由と平等をもとめて」というテーマに分けて展示されています。  大朝町は安芸吉川氏ゆかりの地として有名ですが,当センターで発掘調査をした地宗寺遺跡や岡の段C地点遺跡・東山古墳などの遺物も見ることができます。
 特に注目されるのは,現在の浜田自動車道の大朝インターチェンジにあたる岡の段C地点遺跡から出土した土製模造品です。鏡形や勾玉形(資料館には各4点展示)のほか,管玉形・丸玉形や甕・杯を小型化した手づくね土器など約300点が約7m×3mの範囲から集中して見つかりました。古墳時代後期の祭祀跡と考えられています。
岡の段C地点遺跡出土の
勾玉形土製品
 


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